山口、広島出張前日のちょっとしたストーリー

 例年にない暑さが一時的におさまった国内出張前日の8月7日。自宅での仕事が15時に一段落し、買い物やら外の用事を済ませて16時に帰宅した。帰宅時に母が電話でなにやら話しているのは聞こえたが、仕事のためPCの前へ。
 ほどなくして、母が自分に頼んだ買い物の代金を払いに仕事部屋に来た時から事件が始まった。
 「大変だったのよ」と母。
 「なにが?」と自分。
 「保険のお金を払ってくれるとやらの電話がきて、さっき郵便局の人が来て、郵便局のキャッシュカードを渡したの…」と母。
 「??!!」

 この瞬間から行動は始まった。いくつか母に質問しながら急いでリビングに行き、母の郵便局の通帳に書いてある電話番号に電話。母の話を聞くと暗唱番号も教えたらしい…。「マジか…」。電話が繋がり、キャッシュカードが詐欺グループに取られたので大至急止めてくれと依頼。郵便局のコールセンターの確認作業の丁寧なのは仕方ないが、正直この電話はかなり長く感じた。
「この間に引き落とされていたらどうするんだ!」
 約10分、止めるのにかかった。同時に警察に電話しようと思ったが、その前に通帳を持って、近くの郵便局で記帳してみようと考えた。まずは被害が出ているのかを知りたかった。そのまま玄関を出ようとしたら自宅の電話が鳴り母が出る。どうやら先程の詐欺グループからの電話らしい。母から電話を変わり自分の声が相手に聞こえた瞬間に切れた。

 やはり詐欺であろうことを確信し、通帳を記帳しに郵便局へ。何度も試したが、引き落とされた履歴は残っておらず、どうやら引き落とされる前に止めれたようだった…。

 慌てて郵便局まで追いかけてきた母と帰り道を歩きながら、たぶん大丈夫であろうことを説明し、母を落ち着かせた。いや、自分もやっと落ち着いた。

 家に着くとまた電話。今度は小和田の郵便局からだった。聞くと、ある男性が母の名前のカードを使いATMから引き落とそうとして、ブザーがなり、男が逃げていったらしい。こちらの状況も説明し、万事が最初の瞬間に感じた通りの詐欺事件と判明した。

 その後、警察に被害届け、事情聴取、事件の再現、指紋などの現場検証を終えたのは1930。
 小和田の防犯カメラで撮られた犯人らしき人物の画像と母の渡した男の記憶は一致した。が、電話でダマした人物は別のようで、複数犯である可能性が高いようだった…。

  それから半日が経ち、いま羽田空港の喫煙所でこの文章を書き終えようとしている。関東に近づく台風を逃れて飛行機に乗る自分としては、出張中の両親がまたダマされないことを願わずにはいられない(^^)。





0コメント

  • 1000 / 1000